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2018年6月9日土曜日

こどもが「よくかむ」ルール

「よくかむ」ための7つのルール


① 大きく切る

② 歯ごたえを残す

③ 食材の組み合わせ

④ 水をおかない

⑤ あしがとどくイスを使う

⑥ せかさない

⑦ 楽しむプラス
参考資料:よくかむ日曜日ごはん vol.2 オーラルアカデミー

著:大河内淑子先生・鈴木設矢先生


① 大きく切る


食材に包丁の「刃」を入れる回数を減らすと、自分の「歯」でかむ回数が増えます。大きく切って、かぶりつくようにしましょう。


② 歯ごたえを残す


よくかむためには食材に「歯ごたえ」を残すようにしましょう。野菜の繊維はなるべく残し、脂の少ないお肉を選びましょう。


③ 食材の組み合わせ


やわらかい食材でも、歯ごたえのある食材を組み合わせることでよくかむ料理に変身します。


④ 水をおかない


食卓に水をおくと、食べ物をよくかまずに「流し込んで」食べる習慣がつきます。食べるときには食材の水分と唾液で十分です。お水やお茶は食事の前か後に飲みましょう。


⑤ 足がとどくイスを使う


食事中の姿勢はとても大切です。子供が食卓に座った状態で、足のつくイスか、正座をさせるか、足置きを用意しましょう。足がついていない状態では体が不安定になり、猫背になります。猫背は悪い歯並びのもとです。

また、足を着いて食事をしないと、よくかまない、イライラなどの不快感を引き起こすと報告されています。 佐藤喜志夫 / 小児歯科臨床 2009.2


⑥ せかさない


食事をせかされると子供はよくかまずに丸吞みしてしまいます。丸呑みをすると、かむ回数が減り、消化が悪くなります。ゆっくりと食事時間をとるようにしましょう。


⑦ 楽しむプラス


毎日の食事を楽しんで、さらによくかめる工夫をご家庭で探してみてください


福岡県柳川市の石井歯科医院


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2018年4月4日水曜日

こどものむし歯予防は3歳までが鍵です

むし歯の原因であるミュータンス連鎖球菌は、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中にはいません。ミュータンス連鎖球菌が生えてきたばかりの乳歯に定着せないようにする必要があります。

生後19ヵ月(1歳7ヶ月)から31ヵ月(2歳7ヶ月)までの時期に感染し、定着します。この時期を「感染の窓:window of infectivity」と呼ばれています。

ミュータンス連鎖球菌の感染媒体は唾液であり、感染経路の多くは養育者から幼児への垂直感染です。おもに父母の唾液の中のミュータンス菌が、箸やスプーンを一緒にすることで感染します。箸やスプーンを分けていたお子さんのお口の健診をさせていただくと、プラークの付着が非常に少ないです。

幼児期にミュータンス連鎖球菌の定着を阻止することが、その後のむし歯発症に大きな影響を与えることになります。

 
J Dent Res. 1993 Jan;72(1):37-45.

Initial acquisition of mutans streptococci by infants: evidence for a discrete window of infectivity.

Caufield PW1, Cutter GR, Dasanayake AP.

Abstract

Oral bacterial levels of 46 mother-child pairs were monitored from infant birth up to five years of age so that the acquisition of mutans streptococci (MS) by children could be studied. The initial acquisition of MS occurred in 38 children at the median age of 26 months during a discrete period we designated as the "window of infectivity". MS remained undetected in eight children (17%) until the end of the study period (median age of 56 mo). The levels of both MS and lactobacilli in saliva of mothers of children with and without MS were not significantly different. Comparisons between a caries-active cohort colonized by MS (nine of 38) and children without detectable MS revealed similar histories in terms of antibiotic usage, gestational age, and birth weight. Interestingly, half of the children between the ages of one and two years who were not colonized by MS were attended by caretakers other than the mother, while all of the caries-active children during this same time period were cared for by their mothers; the difference was statistically significant. Here we report for the first time that MS is acquired by infants during a defined period in the ontogeny of a child. Support for the notion of a discrete window of infectivity comes from other sources, including animal models.

 

ちなみに、鶴見大学の調査では、ミュータンス連鎖球菌フリーの高校生が増加しているという報告があります。若い人のむし歯の罹患率は非常に低下しています。

 

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2018年3月28日水曜日

不健康な食生活とは?

① 高温で加熱した炭水化物

フライドポテトやポテトチップス、加糖飲料

② 高温で加熱したタンパク質

焼き餃子、ステーキ、パンケーキ、目玉焼き

③ 不健康な脂肪(飽和脂肪酸)

牛肉、バター、ラード

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2018年3月21日水曜日

むし歯と歯周病は栄養のバランス不良でおこる?

三大栄養素とは

炭水化物・脂質・タンパク質

むし歯は三大栄養素が炭水化物過剰になって発症します。
五大栄養素とは

炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル

歯周病は五大栄養素がタンパク質不足、不飽和脂肪酸不足、ビタミン不足、ミネラル不足で発症します。

栄養素のバランス不良がむし歯・歯周病の発症に関わっていることが明らかになっています。

毎日の歯ブラシや歯科医院での定期メインテナンスにくわえて、健康な食生活もむし歯・歯周病予防に効果的であるといえます。

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2018年3月14日水曜日

歯を失いやすい人の食生活は?

歯を失うことと栄養には以下のようなことが明らかになっています。
① いも類、穀類を多く食べる

② ナッツ(種実類)が少ない

③ 果物が少ない

④ キノコ類が少ない

⑤ 魚介類が少ない

⑥ 肉類が少ない

⑦ 牛乳・乳製品が少ない

⑧ お茶、紅茶など嗜好飲料が少ない

 

歯のない人は炭水化物の過剰摂取が多く、食物繊維が不足しがちです。

毎日のハミガキも大切ですが、毎日の食事も歯や口の健康には大切です。

 

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2018年3月7日水曜日

むし歯・歯周病を発症させない食事 ②

抗酸化物質


ビタミンE(オリーブオイル、アーモンド)

ビタミンC (レモン、オレンジ、キウイフルーツ)

ビタミンA(野菜の色素成分)

βカロテン(野菜の色素成分)

セレニウム(かつお節、卵、乳製品)

フラボノイド(ポリフェノール)

リグナン(穀物、ゴマ)

 

オーストラリアの調査では、55歳以上の成人1218人のインタビューと歯科検診の結果、果物を食べない人は食べる人よりも歯の喪失の有病率が高くなることがわかりました。 Brennan DS, Singh KA, Liu P, Spencer A.Aust Dent J.55:143-9, 2010.

 

ビタミンD


ドイツの研究では、血清25-ヒドロキシ・ビタミンDの濃度と歯の喪失の有病率の間の関係を1904人の対象者に対して5年の追跡調査をしています。その結果、血清ビタミンDの量は、歯の喪失の有病率と逆相関していました。 Prospective Study of Serum 25-hydroxy Vitamin D and Tooth Loss.Zhan Y et al.J Dent Res. 93:639-644,2014

サウジアラビアの栄養と歯周病の研究では、ビタミンDの摂取が歯周病の進行を抑制することが明らかにされました。 J Dent Res92:689-93. 2013 Vitamin D and periodontal health in older men. Alshouibi EN, Kaye EK, Cabral HJ, Leone CW, Garcia RI.

 

カルシウム


低いカルシウムとビタミンD摂取は、若い女性のむし歯の発症と関係していた。 Oral health in young women having a low calcium and vitamin D nutritional status. Antonenko O, Bryk G, Brito G, Pellegrini G, Zeni SN. Clin Oral Investig. 2014 Oct 31.[Epub ahead of print]

 

参考文献:歯科医院で実践する栄養指導・保健指導の実際 花田信弘

 

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2018年2月27日火曜日

むし歯・歯周病を発症させない食事 ①

お茶


セイロン紅茶の研究で、お茶には0.32~1.69ppmのフッ素が含まれていることがわかりました。様々なポリフェノールが含まれています。その中でも特にカテキン、エピガロカテキン3-ガラートは、歯周病菌の細胞壁合成を阻害し、むし歯菌の酸産生を阻害するなど口腔保健に優れた効果があることが報告されています。




牛乳・乳製品


ミルクと乳製品からのカルシウム摂取を10倍にすると男性の歯の喪失割合が対照群の0.32倍に低下。乳酸菌数を調整した統計モデル場合、ミルクと乳製品からカルシウム摂取を10倍にすると女性の歯の喪失割合が対照群に比べて大幅に低下。(デンマークからの報告)

Adegboye AR et al. Nutrition. 28:779-84, 2012




参考文献:歯科医院で実践する栄養指導・保健指導の実際 花田信弘


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2018年2月8日木曜日

歯を守る栄養学とは:WHO紀要

Paula J.Moynihan l ,Bulletin of the World Health Organization 2005;83:694-699

1 低栄養は歯周病を悪化させる

2 抗酸化物質(ビタミンC、ベータカロチンとビタミンE)は、歯周病の予防因子

3 ビタミンB群欠乏症は、舌炎、口唇炎と口角炎

4 低栄養は壊疽性口内炎の危険因子

5 ビタミンCは口腔がんの予防因子

6 やけどするほど熱い飲食物と炭火焼の食品は口腔がんの危険因子

7 全粒穀物、野菜と果物(特に柑橘類)は口腔がんの予防因子である

8 ビタミンA、ビタミンDおよびタンパク質の欠乏はエナメル質減形成と唾液腺萎縮

9 クエン酸、リン酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸および炭酸など食品あるいは飲料中の酸は酸蝕症の危険因子

10 佐藤はう蝕症の最大の危険因子

11 チーズと牛乳(カルシウム、リンとカゼイン)はう蝕症の予防因子である

12 全粒穀物、ピーナッツ、硬いチーズとチューインガム(砂糖なし)はう蝕症の予防因子である

 

歯を守る栄養学はこれからの歯科界の重要なテーマです。

 

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